交通事故の過失相殺率(1)

自動車に関する事故については、従前より図形化した過失相殺率の認定・判断基準が公表されており、裁判所や保険会社等において、その基準をベースとして個々の事故の過失割合を認定・判断しています。

一方、自転車に関する事故については、従前、過失相殺率の認定・判断基準は公表されていませんでした。

しかしながら、昨今の自転車利用の増加に伴う事故の増加、事故賠償額の高額化、ピスト自転車や自転車運転に係るの違反者の増加、法改正等自転車にまつわる環境が目まぐるしく変化する中、昨年、自転車事故の過失相殺率の認定・判断基準が公表されました。

基準が公表され、今後の自転車事故実務では、この基準をベースに認定・判断がなされるものと思いますが、自動車と異なり様々な要因があることに注意しなければならないと思います。

要因については、交通事故の過失相殺率(2)に譲ります。